高校生のなりたい職業ベスト10

下記のランキングは、株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)の社内シンクタンク「Benesse教育研究開発センター」による『第2回子ども生活実態基本調査』をもとに当サイトが作成したものです。

順位
男性
女性
1位
学校の先生
小学校教諭中学校教諭高校教諭
保育士幼稚園の先生
2位
公務員 (学校の先生・警察官は除く) 学校の先生
小学校教諭、中学校教諭、高校教諭
3位
研究者・大学教員
看護師
4位
医師 薬剤師
5位
コンピュータープログラマー
システムエンジニア(SE)
理学療法士臨床検査技師歯科衛生士
6位
警察官
薬剤師

公務員(学校の先生・警察官は除く)
医師
8位
芸能人(俳優声優 ・お笑いタレント など 芸能人(俳優 ・声優 ・お笑いタレントなど
9位
理学療法士・臨床検査技師 ・歯科衛生士
技術者・エンジニア
法律家(弁護士裁判官検察官
栄養士
10位


カウンセラー臨床心理士

「なりたい職業」がないと考える高校生が増加!

「Benesse教育研究開発センター」の 『第2回子ども生活実態基本調査』によると、なりたい職業が「ある」と答えた高校生が、2004年の時点では66.8%いましたが、2009年には50.6%まで落ち込みました。5年の間に15%以上、下がったことになります。なりたい職業が「ない」と答えた高校生が増えた背景には、先行き不透明の社会で、「景気も良くなりそうにないし、何となく将来に希望が持てない」というような漠然とした理由があるかもしれません。

さて、理由はどうあれ、なりたい職業があってもなくても、将来の職業は高校生の段階から真剣に考えておくに越したことはないでしょう。シリーズ累計150万部を突破した『13歳のハローワーク』の著者である村上龍氏は、次のように語っています。


高校になると、どの会社に入るとか、どんな方面に進むというアナウンスメントはあるんだけれども、「何かで食っていかなきゃいけないんだ」という基本のアナウンスメントがないんですよね。

(13歳のハローワーク公式サイト「村上龍氏のコメント」より引用)

なぜ、将来なりたい職業を考えておく必要があるのか?という問いに対して、「生活していくため、食べていくため」という考えは、もちろん、現在の高校生にあると思います。ただ、何かしらの仕事をして収入を得ないと食べていけなくなることが、今の高校生には少しリアルに感じられなくなってきているのかもしれません。

多くの職業を知る意味とは?

世の中に数多くの職業があることを知るだけで選択肢が増えますし、「そんな職業あるんだ」という驚きを体験することで自分の世界が広がります。自分が知らない職業には就きたいとも思わないし、思えないのです。自分が「知らない」職業には就くことができないのです。

高校生のなりたい職業ベスト10(男性)の2位、(女性)の6位には、公務員がランクインしています。公務員と答えた高校生のなかには、「県の職員になりたい、国会議員になりたい」など様々な回答があったとは思いますが、便宜上、公務員としてひとまとめにしたのでしょう。例えば、公務員と一口に言っても以下のように様々な仕事があります。

国家公務員/公務員(一般行政職) /都道府県職員 /市町村職員/ 警察官/ 刑事 /SAT(機動隊) /SP/ 科学捜査研究員 /消防官 レスキュー隊員/ 陸上自衛官 /航空自衛官/ 海上自衛官/ 海上保安官/ 入国警備官 /入国審査官/ 麻薬取締官/ 検疫官/ 家庭裁判所調査官・保護観察官・法務教官 /公証人 /国税専門官 /公正取引委員会審査官 /刑務官/ 皇宮護衛官/ 国会職員/ 国会議員政策担当秘書/ 国会図書館職員/ 国土地理院で働く人
上記の公務員の職業まとめページ

上記のように公務員と一口で言っても、なじみのあるものから、あまり聞き慣れない職業までいろいろです。例えば、上記の「麻薬取締官」にあなたが興味を思ったとします。そこで、あなたが取る行動は、麻薬取締官になるためにはどうすればいいかを調べることです。ネットでざっと調べてみるだけで、あなたは以下のことがわかりました。

<麻薬取締官について調べてみて分かったこと>
・出願資格…国家公務員試験一般職試験(大卒程度)の指定科目に合格すること、もしくは29歳以下で薬剤師国家試験に合格すること
・出願資格を満たした上で、さらに厚生労働省麻薬取締部の採用試験に合格する必要がある
・毎回の採用者数は若干名
・給料は国家公務員行政職の給与体系が適用
・語学力があると有利(犯罪者に外国人も少なくないため)
・麻薬取締官の半数以上が薬剤師の資格を持っていると言われている
・犯罪捜査において違法に流通している麻薬やアヘンを譲り受けるおとり捜査が認められている
・麻薬取締官は職務の性質上、私服を着用しての公務やカラーやパーマをかけた長髪が認められている
・麻薬取締官の仕事は、長時間の張り込みや尾行、否認する被疑者の取調べ等、肉体的、精神的にきつい業務が非常に多い
・捜査が実り、薬物密売人を逮捕し、違法薬物の流出を阻止できた時や、逮捕した乱用者が社会復帰した後、真面目に働いているという話を聞いた時には、これまでの苦労を全て忘れてしまうほどの喜びが得られると同時に新たな活力がわく。
・仕事に対してお金を求める気持ちよりも、「正義」や「やりがい」を望む気持ちが強い人が麻薬取締官に向いている

以上のように簡単ではありますが、自分が興味をもった職業について少し調べてみるだけでも、その職業のイメージが湧いてくるはずです。いちいち職業について調べるなんて面倒くさいと思う方もいるかもしれませんが、ちょっと時間を割くことで自分が楽しく働ける職業が見つかるかも…と考えると、調べることもそこまで無駄なことじゃないのかな…と思えたりしませんか? 「自分が興味がある分野、自分に向いている職業は何か」を考えてみることで、自分の能力を活かせそうな場所を見つけてみましょう。とはいえ、「自分が何に向いているのか分からない、自分に優れた能力なんてない」と思う人もいるでしょう。そんなあなたは、他人・第三者から少しでも褒められたことがないか思い出してみましょう。

例えば、自分では特別笑わせるつもりはないのに、「君の話はいつもおもしろいね~」と言われたことがあるなら、人前で話す能力を活かせるセールスマンや司会・講演業など、営業系の職業が向いているかもしれません。

また、意外かも知れませんが、自分が日常でイライラしたり、腹が立つことの中に、自分の職業適性を発見できるかもしれません。例えば、ラーメン屋で食事をしたときに、「麺がやわらか過ぎる。もっと、味付けは濃くないと…。油がちょっと多すぎ!」などと、ラーメンを食べるといつもいろんな点が気になってしまい、思わず文句をつけてしまう人がいたとします。そんな人こそ、おいしいラーメンを作れるかもしれません。ラーメンを作るのに抵抗があるなら、ラーメン評論家になれるかもしれません。ラーメンにこだわらなくても、「食」の分野の職業だったら、あなたの能力が活かせるかもしれません。

自分では自然にできることで、たいしたことがないと思っていることでも、世間から見たら「すごいね!」と認められることだったりします。あまり難しく考えずに、自分の能力について分析してみましょう。自分の適性や職業を調べるときは、気楽に考えてみることです。最初から現実的なことを考えると、「やっぱり自分に向いている職業なんてないな~」と暗い気持ちになって、結果的に職業の選択肢を狭めることにつながります。

さて、以上の作業を、中学生の段階でやるのか、高校生の段階でやるのか、大学生の段階でやるのか、社会人の段階でやるのかで大きく人生が変わってくるはずです。一概に何でも早ければいいというわけではありませんが、早い段階から職業の方向性を見定めることで、行動が変わってくるはずです。また、社会に出てから、自分が本当にやりたいことに気づくこともあります。最近では、新しい分野に挑戦したり、専門知識を深めてスキルアップしたいという社会人・大学生を歓迎する専門学校・大学も増加中です。

さて、ここで人気予備校講師の林修氏の言葉を紹介します。


50年近く生きてきて思うのは、本当に得意な分野はそんなに多くはないということです。逆に言えば、これは勝てるという場所を1つ見つけてしまえば、人生は大きく開けます。今うまくいっている人とは、「僕はこれしかできません、でもこれだけは誰にも負けません」と胸を張って言える人のことではないでしょうか?
勉強もダメ、運動もダメ、でも誰よりもすごい寿司を握る自信があって、実際に店がお客さんでいっぱいなら、それでいいのです。

出典:林修『いつやるか?今でしょ!』宝島社


林修氏が指摘するように、ひとりの人間が持っている得意な分野がそんなに多くないとしたら、自分の能力を活かせる分野を探す重要性は、それこそ増すのではないでしょうか。誰かがあなたの能力を見つけて、その職業に導いてくれることはありますが、全ての人に、そういう経験が起こるとは限りません。あなたが道を歩いていたら、突然声をかけられて、「あなたには音楽の才能がありますよ。音楽関係の職業に就いたらどうですか?」と誰かが教えてくれることはほとんどないのです。

あなた自身がリードして、自分の能力を活かせる場所を探してみてはいかかでしょうか。あなたの能力を活かせる場所なら、やりがいや達成感があり、ストレスなく楽しく仕事ができます。得意なことだからこそ、あまり努力と感じずに、創意工夫して仕事に取り組め、成果を出すことができます。成果を出せば、収入のアップにつながります。あなたが会社員で、予期せぬリストラなどにあっても、自分の能力と実績で他の会社にすぐ転職できたり、あるいは独立して起業するといったことも可能になるはずです。

一方、あなたの能力を活かせない場所では、毎日、仕事をするのが辛い、会社に行くのが辛い…など、仕事をするのが苦痛になる可能性があります。その苦痛がひどくなると、精神を病んでしまうこともあります。仕事で結果を出せと言われても、自分の能力を活かせない場所では、努力することが本当に辛くなってしまうのではないでしょうか。

ここまでお読みいただいた方のなかには、自分の能力が活かせる場所を探すことに前向きになった方もいれば、反対に、落ち込んだり、イライラして気分が悪くなった方もいるかもしれません。自分の能力について考えたとき、人はさまざまな感情が噴き出してくるものです。

例えば…、やっぱり自分に得意なことなんてないや…と落ち込んだり、もっと自分の得意分野を伸ばす努力をしていたら…と後悔したり、好きなことや得意なことで食べていくなんて、そこまで人生は甘くないよ!寝言を言うのもほどほどにしてくれ…と思ったり、本当はやりたいことがあったのに親に反対されて、やれなかった…。自分が何のとりえもない人間になったのは親のせいだ!…と親に対する怒りが込み上げてきたりと、いろいろな感情がわき出てきたりします。そういった感情が起こること自体は、仕方がないことですし、自然なことです。 湧き上がってくる感情を止める必要はありません。ただ、自分が感情に振り回され過ぎてるなと感じたら、なぜ自分の中にそういう感情が起こるのかを考えると、少し冷静になれることもあるので試してみてはいかがでしょうか。

やる気だけはあるんだけど、何だか空回りしているなと感じている人は、少し気持ちを落ち着けて自分の適性について客観的に見るようにしましょう。自分には何の才能もないと自信をなくし過ぎている人は、「きっと自分に向いている分野があるはず」と考えてみましょう。日頃、勉強やバイト・仕事、家事など、普段の日常生活に追われて、真剣に自分の能力・適性を考えることがなかった…という人も少なくないと思いますが、今一度、自分の適性について考えてみてはいかかでしょうか。

最後になりましたが、プロ野球選手、監督としても実績を残した落合博満氏の言葉を紹介します。


自分を大成させてくれるのは自分しかいない

出典:落合博満『采配』ダイヤモンド社


全22分野・合計約1,000の職業の中からやりたい仕事を見つけよう

このページの先頭へ