看護学校の奨学金で学費を安くおさえる方法

執筆者:看護大学・専門学校受験ナビ編集部

更新日:2022年5月6日

看護師志望者の場合、 一定の条件さえクリアすれば、奨学金の返済が免除される場合があります。それは、看護学校の系列病院から貸与される奨学金です。詳しくは後述する「看護学校の奨学金」の部分を参考にしてください。そのほか団体、自治体、大学、企業などの奨学金があります。 一人で複数の奨学金を受けられる場合もあります。

  1. 看護師はまだ売り手市場、奨学金制度が充実
  2. 奨学金の種類を知ろう!
  3. 看護学校の奨学金
  4. 看護大学の奨学金
  5. 日本学生支援機構の奨学金
  6. 国の教育ローン(日本政策金融公庫)
  7. 自治体の奨学金の例
  8. 学費が無料で、さらに給料も月11万円程度もらえる学校とは?
  9. 給付型の日本学生支援機構の奨学金と(国の高等教育の修学支援新制度)

看護師はまだ売り手市場、奨学金制度が充実

近年、看護師不足は年々、改善の方向へ向かってはいますが、厚生労働省の調べによりますと、「保健師・助産師・看護師」の求人倍率は2.10倍(2021年9月※1)と依然として高く、看護系の職種は売り手市場とまだ言えるでしょう。

看護学校を卒業後、指定の病院で働いてくれるならば奨学金の返済を免除するという病院が多いのですが、これは看護師の需要の高さを示しています。病院も奨学金を出してまで看護師を確保したいのです。特に専門学校は学費が比較的安いところが多いので、学費をかなり安く済ませることができるのです。

ただ、専門学校のなかにも教材費、実習費、設備費など、その他の諸経費の金額が高い学校があるので注意してください。 大学は専門学校より学費が高い傾向にありますが、病院からの奨学金などを利用して学費を抑えることもできます。

「学費や奨学金制度」については学校案内・募集要項に記載されているので、チェックしておきましょう。大学・専門学校の資料請求はスタディサプリ進路から可能です。

病院から貸与される奨学金の多くは、指定された病院で一定の期間働くことが条件になっており、その条件を満たせば奨学金の返済が全額免除になるケースが多いです。ただ、返済の免除はせずに給料から天引きする場合などもありますので、奨学金を受け取る際にはくれぐれも返済の条件等に注意してください。

奨学金の種類を知ろう!

奨学金は本来「お金を借りる」ことを意味するわけですから、返済の期限や条件はしっかり確認しておく必要があります。奨学金の主なパターンは以下の通りです。

  1. 奨学金の返還が必要な『貸与型』 (条件を満たせば、返還が免除される場合もある)
  2. 奨学金の返還が不要な『給付型』

2018年度から国が新しく給付型の奨学金を新設しましたが、 対象の主体となる子供は「住民税非課税世帯」で、さらに「十分に満足できる高い学習成績」などの学力・資質の基準があります。この政府の施策により実際に給付を受けられる学生は少ないと予想されるので、今後も一般的に広く利用される奨学金は貸与型ではないでしょうか。

ただ、繰り返しの説明になりますが、看護師志望者は下記で説明する病院型の奨学金を利用し、ある一定の条件を満たせば実質的に奨学金の返済が不要になるケースがあります。返済免除既定のある奨学金を利用すれば、近年、世間で言われているような「奨学金を返せなくて苦しむ」ことにはならないので、経済的な負担を減らしたい方は病院の奨学金はチェックしておきたいところです。

看護学校の奨学金

労災病院グループ~その1

労災病院系の看護専門学校に入学後、原則として希望する労災病院(奨学金支給病院)の奨学生となり、卒業後、奨学金支給病院に勤務します。各労災病院の看護師募集状況または定員等の事情により、必ずしも第一希望の奨学生になれるとは限りません。奨学金支給開始後も事情により、他の労災病院に変更となる場合があります。

横浜労災病院の奨学金の場合

① 修業期間中は奨学金(4月は32,000円、5月~3月は月額28,000円)が貸与されます。

→年間34万円、3年間の総額102万円の奨学金が貸与されるということになります。

※年間34万円という額は1年間の授業料の金額に相当します。授業料以外に入学金、教科書代、健康管理費、教材費、実習費(交通費含む)、学生保険料、実習用看護衣代が別途必要となります。

② 卒業後奨学金支給病院に看護師として引き続き5年以上勤務すれば奨学金の返還が免除されます。

労災病院系列の専門学校の一例

原則、全ての学生に3年間で、奨学金を貸与。条件を満たせば、奨学金返済免除あり。※労災病院グループ

学校名 資料請求サイト
千葉労災看護専門学校 無料で募集要項+願書を請求する
中部労災看護専門学校 無料で学校案内、募集要項を請求する

看護学校の奨学金~その2
上尾中央医科グループ奨学金制度

看護師免許取得後、貸付期間以上、上尾中央医科グループ各病院に常勤職員として就業した場合、 奨学金全額が返済免除になります

【第一学科】
・3年間総額 1,800,000円
・1年次総額 480,000円(月額40,000円)  
・2年次総額 600,000円(月額50,000円)
・3年次総額 720,000円(月額60,000円)

上尾中央看護専門学校
学校案内
スタディサプリ進路にて資料請求受付中(資料、送料ともに無料)
※下記のものを資料請求できます。
① 大学案内+願書

看護学校の奨学金~その3
国立病院機構の病院

※国立病院機構の病院へ就職を希望する看護学生対象に奨学金を貸与
① 奨学金を貸与された病院に一定の期間勤めれば、返済が全額免除される。
② 病院ごとに貸与される金額が違うので注意(下記の表は一例)

国立病院機構の奨学金制度、病院の一例
病院名
募集予定人数
金額
(年額)
国立病院機構が運営する看護学校
募集時期
新潟病院
看護師
若干名
620,000円
※金額は変更の可能性あり
新潟病院附属看護学校 ~2022年6月末
箱根病院
看護師
10名
600,000円
横浜医療センター附属横浜看護学校 ~2022年8月末
相模原病院 看護師
助産師
合計60名
600,000円 ~2022年7月末
神奈川病院 看護師5名 600,000円 随時

看護学校の奨学金~その4
帝京大学医学部附属病院看護学生奨学金

※下記制度は2023年3月をもって廃止となりました。2023年4月以降は申し込み不可。

この制度は看護師、助産師を養成する学校に在学する看護学生で、卒業後、帝京大学医学部附属病院に看護師として勤務する意思のある者を対象に、奨学金の貸し付けを行います。

勤務先
帝京大学医学部附属病院
貸与額
月額30,000円
貸与期間
学校が定める正規の在学期間の範囲(ただし、大学は2年次から4年次までの3年間)
返済免除の条件
卒業後すぐに帝京大学医学部附属病院の職員となり、奨学金の貸付を受けた期間に相当する期間を勤務する。

看護大学の奨学金

大学の奨学金~その1(東京医療保健大学)スカラシップ制度

大学の奨学金のひとつに、「入学試験の成績上位者に奨学金を貸与する」場合があります。例えば、東京医療保健大学では、一般選抜A日程入試・B日程入試の成績上位者を対象に、特待生としてスカラシップ制度を適用します。選考の詳細については募集要項にてご確認下さい。

2~4年次生のスカラシップは、前年度の学業成績に基づいて各学部、学科ごとに選考します。

スカラシップⅠ
入学金と1年間の授業料を全額免除します。 B日程入試:各学科合格者上位1-5位程度
※和歌山看護学部はB日程入試:合格者上位1-3位程度
スカラシップⅡ
1年間の授業料を半額免除します。
A日程入試:各学科合格者上位1-5位程度
B日程入試:スカラシップⅠ対象者に次いで各学科合格者上位6-10位程度
※和歌山看護学部はA日程入試:合格者上位1-3位程度
B日程入試:スカラシップⅠ対象者に次いで合格者上位4-6位程度
東京医療保健大学
学校案内
スタディサプリ進路 (資料、送料ともに無料)

東京医療保健大学と提携している病院の奨学金制度

東京医療センター奨学制度

卒業後東京医療センターに就職を希望する学生に対して、奨学金を貸与することにより、その修学を支援します。 卒業後東京医療センターに一定期間勤務することで、奨学金の一部または全額の返還が免除されます。 奨学金の金額は1年間50万円で、3年次生10名以内、4年次生15名以内の適用となります。

災害医療センター奨学制度

卒業後災害医療センターに就職を希望する 4年次生(若干名)に対して1年間40万円の奨学金を貸与することで、その修学を支援します。 卒業後、災害医療センターに一定期間勤務することで、奨学金の返還が免除されます。

大学の奨学金~その2(東邦大学)

東邦大学の学費減免制度や大学独自の奨学金は下記の通りです。詳細は最新の募集要項でご確認ください。

東邦大学には看護学科が2つあります。1つは東京都大田区にある大森キャンパス(看護学部看護学科)。

もう一つは千葉県船橋市にある習志野キャンパスです(健康科学部看護学科)。

看護学部対象※2022年度入学生用
制度の名称
学部
人数
内容
初年度授業料減免制度
看護学部
10名以内
一般入試の成績優秀者上位のうち、初年度授業料全額(110万円)または半額(55万円)免除。
在学生対象の特待生制度
※但し、入学生を除く
看護学部
6名
2~4年次生のうち、それぞれ2名に対し、授業料半額免除。
健康科学部
看護学科
3名 2~4年次生のうち、各学年1名に対し、授業料の半額を免除。
入学時納付金の減免制度 健康科学部
看護学科
6名以内 一般入試および共通テスト利用入試の合格者上位6名以内に対し、初年度学納金のうち、授業料の全額または一部を免除。
東邦大学看護同窓会貸与奨学金
看護学部
健康科学部
若干名
看護同窓会に入会している学生(同窓会準会員)で、経済的理由などにより授業料その他学資の支弁が困難な者のうち、学業成績が優秀で勉強意欲のある者。毎年60万円、4年を限度とする。

東邦大学
学校案内

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① 大学案内

大学の奨学金~その3(武蔵野大学の奨学生入試制度)

武蔵野大学の奨学生入試制度です(2022年度入試実績)。「奨学生入試制度」とは奨学金を希望する方の中から優秀な入試成績で合格した方を対象に授業料の減免を行う制度です。奨学生に採用された場合、最大で4年間(薬学科は6年間)の授業料が全額免除され学費は国公立大学並みになります。大学入学後、さらに集中して勉学に打ち込めるよう経済面で強力にバックアップします。詳細は最新の募集要項で必ずご確認ください。

授業料減免内容のパターン
合格区分
内容
パターンA合格
4年間 授業料全額免除
パターンB合格
4年間 授業料半額免除
パターンC合格
2年間 授業料半額免除
2022年度入試対象者
奨学金の種類
看護学部の対象人数
選考方法
ムサシノスカラシップ選抜
パターンA(2名)
パターンB(2名)
パターンC(1名)
1次試験の基礎学力検査と2次試験の面接・口頭試問を行います。 1次試験は奨学金対象基準を設定し、2次試験において合否を判定します。奨学金は3つのパターンから選んで出願時に申請します。
共通テスト利用前期選抜(3科目判定型)
パターンA(4名)
パターンB(3名)
パターンC(1名)
2022年度大学入学共通テストの得点を利用する入試制度。武蔵野大学の独自試験はなし。
共通テスト利用前期選抜(5科目判定型)
パターンA(3名)
パターンB(3名)
パターンC(1名)
共通テスト利用中期選抜(5科目判定型) パターンA~C
(2名)
武蔵野大学
大学案内
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① 大学案内セット

大学の奨学金~その4(東京工科大学の奨学金制度)

東京工科大学の奨学金は、返還義務のない130万円の奨学金が最長4年間支給されます。返済義務がないというのが嬉しいですね。

一般選抜の奨学生入試を受験して合格すれば、奨学金が支給されます。

試験会場は蒲田キャンパス、八王子キャンパス、さいたま会場に加え、新設の仙台会場、新潟会場、静岡会場、名古屋会場と幅広い地域で実施されます。

学部
募集人員 【2022年度】
医療保健学部
看護学科
5名
東京工科大学
資料請求サイト
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給付型の日本学生支援機構の奨学金(国の高等教育の修学支援新制度)

日本学生支援機構の奨学金というと、返済不要の給付型ではなく、貸与型の奨学金のイメージがありますが、2020年4月から新しい給付型の奨学金制度がスタートしました。国の高等教育の修学支援新制度の一環です。

給付型なので返済しなくて良いのが特徴で、学生生活を送るための生活費としてもらえます。

さらに、学校の入学金と授業料が免除または減額されます。

この制度を受けられる対象の学生さんは、「住民税非課税世帯」及び「それに準ずる世帯」です。

「それに準ずる世帯」の場合は給付額や授業料等の免除の金額が減ります。

家族構成により一概に言えませんが、目安としてその世帯全体の年収が「住民税非課税世帯」の場合は270万円未満で全額、300万円未満であれば上限額の2/3、年収約380万円未満であれば上限額の1/3、支給されます。

ただ、この制度は全ての大学、専門学校などが対象ではないので、事前に確認が必要です。

支援の対象となる学校はこちから確認できます→支援の対象となる大学・短大・高専・専門学校一覧

給付型奨学金の申込み手順

4月下旬~ 高校などに申込書類をもらい、学校の先生などと相談しながら、インターネットで日本学生支援機構(JASSO)に申し込みます。生徒本人と保護者のマイナンバーの提出が必要です。 早めに準備しておきましょう。
秋10月頃 選考結果の通知がJASSOから高校などを通じて生徒本人に通知されます。(予約採用の採用候補者決定通知)
進学先
入学時
採用候補者決定通知を進学先の大学、専門学校等へ提示し、日本学生支援機構(JASSO)への進学届の届出をします。 そして、授業料等減免の申請を大学、専門学校等へ行います。
入学後 給付型奨学金は4月または5月から、毎月、本人の口座に振り込まれます。(4月分から支援されます。)
授業料や入学金の減額または免除は、大学等によって異なるので、大学等の窓口に聞いてみましょう。

給付型奨学金の給付額

※住民税非課税世帯の学生の場合

※「それに準ずる世帯」の場合は下記の金額を3分の2または3分の1にした金額になります。

学校の種類 国公立 私立
自宅 自宅以外 自宅 自宅以外
大学
短期大学
専門学校
29,200円
(33,300円)
66,700円 38,300円
(42,500円)
75,800円
高等専門学校 17,500円
(25,800円)
34,200円 26,700円
(35,000円)
43,300円

授業料等減免の上限額(年額)

※住民税非課税世帯の学生の場合

学校の種類(昼間) 国公立 私立
入学金 授業料 入学金 授業料
大学 約28万円 約54万円 約26万円 約70万円
短期大学 約17万円 約39万円 約25万円 約62万円
高等専門学校 約8万円 約23万円 約13万円 約70万円
専門学校 約7万円 約17万円 約16万円 約59万円

貸与型の日本学生支援機構の奨学金

貸与型の日本学生支援機構の奨学金は、経済的理由により就学に困難がある優れた学生等に対し貸与されます。奨学金貸与終了後は、返還の義務が生じ、必ず返還しなくてはなりません。下記の表は「大学」入学者の貸与月額です。 貸与月額は短期大学、専修学校(専門課程)、大学院、高等専門学校ごとに異なりますので、詳細は日本学生支援機構のHPからご確認ください。

日本学生支援機構の奨学金制度には主に2種類あります。 第一種奨学金と第二種奨学金の大きな違いは、「無利息」か「利息がつくか」ということです。

ひとつは第一種奨学金(無利息の奨学金)です。特に優れた学生および生徒で経済的理由により著しく修学困難な方に貸与を行います。

もうひとつは第二種奨学金(利息つきの奨学金)です。第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された者に貸与します。 利率固定方式または利率見直し方式のうち、申し込む際にいずれかの一方を選択します。なおいずれの方式も利率は年3.0%が上限です。 なお、在学中は無利息です。

下記に大学に通う場合にいくらお金を貸してもらえるかをご紹介します。

利息の無いタイプ…第一種奨学金

国公立大学 2万円、3万円、4万5千円 2万円、3万円、4万円、5万1千円
私立大学 2万円、3万円、4万円、5万4千円 2万円、3万円、4万円、5万円、6万4千円

※自宅外通学の場合は、自宅通学の月額も選択できます。
※申込時の家計収入が一定額以上の方は、各区分の最高月額以外の月額から選択することになります。

利息が付くタイプ…第二種奨学金

・大学に通う場合…月額2万円~12万円(1万円刻み)

申込方法

申込方法は3つあり、「予約採用」「在学採用」「緊急採用・応急採用」があります。

予約採用…入学前の申込

申込みは高等学校又は専修学校(高等課程)を通じて行います。募集の時期は、在学している(在学していた)学校に確認してください。 学校によっては、奨学金希望者を対象に説明会を開催しています。 申込手続の期限に遅れないように注意してください。 進学先が確定していなくても申込ができます。

在学採用…入学後の申込

毎年春に学校で奨学生の募集を行います。
奨学金を希望する人は、在学している学校の奨学金窓口に申し出てください。
予約採用で不採用になった方も、再度申込みできます。

大学等に進学後に奨学金の貸与を申し込む「在学採用」についての説明です。

奨学金の申込みは、在学している学校の奨学金窓口を通して行います。

あなたの家庭の経済状況や人生・生活設計に基づき、奨学金の貸与を受ける必要性、返還時の負担などを十分考慮し、学資として必要となる適切な金額を選んで申し込んでください。

申込みに基づく学校からの推薦を受けて、機構が選考のうえ、採用の可否を決定し、学校を通じて通知します。

※平成29年度から、第一種奨学金の貸与を希望する場合は、返還方式(定額返還方式・所得連動返還方式)を選択する必要があります。

緊急採用・応急採用…緊急の申込

現下の厳しい経済状況等を考慮し、失職、破産、事故、病気、死亡等もしくは火災、風水害等の災害等又は学校の廃止によりやむを得ず他の学校に入学することで修学に要する費用が増加したことにより家計が急変し、緊急に奨学金の必要が生じた場合は、次により奨学生として採用します。

※ 「短期大学・大学・大学院・専修学校(専門課程)・高等専門学校」に在学中の方が対象です。予約採用は本制度の対象外となりますので、現在高等学校に在学中の方は、緊急採用・応急採用に申し込むことはできません。

国の教育ローン(日本政策金融公庫)

国の教育ローンとは高校、大学、専修学校などに入学又は在学される方の保護者に対して、入学金、学校納付金などの入学費用や、授業料、通学費などの在学費用を融資する制度で、これまでに40年以上の取扱実績があります。「日本学生支援機構」の奨学金制度と「国の教育ローン」を併用することも可能です。国の教育ローンは「民間の教育ローン」よりは金利が低めなので便利です。

融資額
お子さまお1人につき上限350万円以内(特定の条件を満たす場合450万円)
金利
年1.65%(固定金利)※2021年11月1日現在
返済期間
15年以内(母子家庭、父子家庭、交通遺児家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方または子ども3人以上(注)の世帯かつ世帯年収500万円(所得356万円)以内の方は18年以内) (注)お申込みいただく方の世帯で扶養しているお子さまの人数をいいます。年齢、就学の有無を問いません。
使いみち
学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
在学のため必要となる住居費用(アパート・マンションの敷金・家賃など)
教科書代、教材費、パソコン購入費、通学費用、修学旅行費用、学生の国民年金保険料など
※今後1年間に必要となる費用がご融資の対象となります。
※義務教育期間中の費用は対象とはなりません。
※入学資金については、入学される月の翌月末までのご融資となります。
返済方法
元金と利息を合わせた毎月の返済額が一定(元利均等返済)
在学期間中は利息のみのお支払が可能(元金据置)

「日本学生支援機構の奨学金制度」と「国の教育ローン」の違い

独立行政法人・日本学生支援機の奨学金は、学校が申込窓口となり、お子さまご自身が貸与を受け、卒業後にお子さまご自身が返済していくこと、高校、大学、専門学校などへの入学後に貸与を受けられること、国の教育ローンも低金利(年1.65%)ですが、日本学生支援機構の奨学金のほうがさらに金利が安い(年0.1%~年0.5%)などの特徴があります。

一方、「国の教育ローン」は、公庫各支店が窓口となり、主にお子さまの保護者さまが融資を受け、保護者さまがご返済していくこと、高校、大学、専門学校などの入学前であっても学費や下宿代などのまとまった費用を、350万円の範囲内でお申込いただける特徴があります。

自治体の奨学金の例~東京都看護師等修学資金

各自治体で奨学金を貸与する制度がありますが、ここでは一例として東京都看護師等修学資金の制度を紹介いたします。

第一種貸与と第二種貸与があり、第一種貸与は一定の条件を満たせば、奨学金の返済が免除になります。第二種貸与は必ず返還しなければならないのでご注意ください。

次の1から5の要件を全て満たした者の中から選考の上、予算の範囲内で貸与します。

  1. 都内の保健師、助産師、看護師及び准看護師の養成施設に在学していること。又は、看護師免許を取得し都内の大学院修士課程(前期博士課程を含む。以下同じ。)で看護に関する専門知識を修得しようとしていること。
  2. 成績優秀にして、かつ、心身健全であること。
  3. 経済的理由により修学困難であること。(第二種のみ、申込時に所得制限有り。)
  4. 同種の修学資金を借り受けていないこと。
  5. 卒業又は修了後、都内の指定施設等において看護業務に従事する意思を有すること。

1.都内の保健師、助産師、看護師及び准看護師の養成施設に在学していること。又は、看護師免許を取得し都内の大学院修士課程(前期博士課程を含む。以下同じ。)で看護に関する専門知識を修得しようとしていること。

2.成績優秀にして、かつ、心身健全であること。

3.経済的理由により修学困難であること。(第二種のみ、申込時に所得制限有り。)

4.同種の修学資金を公的機関から借り受けていないこと。(※)

5.卒業又は修了後、都内の指定施設等において看護業務に従事する意思を有すること。

東京都育英資金及び地方公共団体による返還免除規定のある同種の修学資金を借り受けている場合は、申し込むことができません。また、すでに同一課程でこの修学資金の貸与を受けていた場合は、同じ課程で再度貸与を受けることはできません。

貸与月額、期間及び口数は下記の通りです。

※第一種は1口、第二種は2口まで貸与できます。第一種と第二種を併せて貸与することも可能です。

貸与
養成所等
貸与月額
貸与期間
(最大)
貸与口数
種別
課程
設置主体
第一種
保健師
助産師
看護師
国公立
32,000円
正規の修業年限
一口
その他
36,000円
准看護師
21,000円
大学院修士課程
83,000円
第二種
対象となる全ての課程・設置主体
25,000円
同上
最大二口まで貸与可
(25,000円×2口)

返還の免除(第一種貸与)

下記の場合は、書類提出により、返還金が免除になります。免除に該当しない場合は、貸付を受けていた期間内で必ず返還していただきます。

・養成施設卒業・免許取得後、直ちに指定施設で引き続き5年間看護業務に従事した場合

・大学院修士課程修了後、1年以内に都内医療機関で引き続き5年間看護業務に従事した場合

返還免除規定なし(第二種貸与)

卒業・免許取得後、必ず返還していただくものです。

(都外就業の場合は、返還期間が通常の半分の期間に短縮(例:24か月分(月25,000円)貸与を受けたら、半分の12か月(月50,000円)で返還)になります。)

学費が無料で、さらに給料も月11万円程度もらえる学校とは?

今までは奨学金についてご紹介しましたが、最後に学費が無料の学校をご紹介します。

学費が無料のうえに、さらにお給料も月11万円程度もらえます。

その学校とは防衛医科大学校です。詳しくは左記のリンク先からご覧ください。

(参考)看護学校学費ランキング

  1. 看護専門学校の学費ランキング
  2. 看護大学の学費ランキング
  3. 看護短大の学費ランキング

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